東城アミナ・夏目ベール卒業公演~フロアいっぱいのピンクのお花畑と青い海~

写真/西村一光
文/坂巻仁貴

純情のアフィリア

2023年5月15日、純情のアフィリアのメンバーである東城アミナ、夏目ベールの卒業公演が恵比寿LIQUIDROOMにて行われた。SEが始まると、会場はファンの方々が用意したピンクと青のサイリウムでいっぱいになった。
この11人のメンバーで最初で最後となるワンマンライブのスタートは、2020年に発売された「Like? or Love?」。フリコピもしやすく、ファンに人気の楽曲だ。「Lost In The Sky」、「スキハ無敵」と人気曲が続き、早くも会場の熱は上がっていき、ファンからのメンバーコールやMIXが飛び交った。

3曲が終わると、メンバーがいつもの自己紹介を行った。

「平和を愛する正義の魔女っ子、みんなのヒーロー、夏目ベールです!」

「たくさんの笑顔の花を咲かせたい、アミナです!」

と二人の自己紹介を聞くのも今回が最後。
この恵比寿LIQUIDROOMは2018年2月に二人が加入した場所でもあり、こうして卒業の地にもなるのは、二人を見守ってきたファンにとっては感慨深いのではないだろうか。

筆者はTINのポートレート企画で、
アミナとは2018年4月(http://www.tokyoidol.net/?p=36477)、
ベールとは2020年4月(http://www.tokyoidol.net/?p=46399)、で関わらせていただいた。

アミナは常に笑顔で初対面でも話しやすい雰囲気で、ユミと一緒に行った撮影はあっという間に終わってしまった記憶がある。一方のベールは笑顔でいるのはもちろんだが、スイッチが入るとガラッと表情や雰囲気が変わり、その瞬間が写真に残っているが印象深い。

ベール「一曲一曲を大事にみなさんに届けて、楽しんでもらえるように全力で頑張っていきたいと思っているので、一緒に盛り上がりましょう!」

アミナ「今日は卒業ではあるんですけど、卒業ということを考えずに今日はとにかくみんなと笑顔で一日を幸せなものにできたらいいなって思ってます」と話し、続いての楽曲へ。

「究極アンバランス!」、「La*La*Laラボリューション」、「Embrace Blade」、「転校ガール」、「ヴィーナスと蒼き七つの海」、「それだけが、生きる意味なんだ」と6曲を連続で披露。「究極アンバランス!」の『特別な奇跡の出会い 全部大切なメモリー』という歌詞や、アミナ・ベール加入後初の楽曲である「それだけが、生きる意味なんだ」の歌詞にはメンバーの気持ちがこもっており、

こんな私をどうして 見つめてくれる なぜかな?
出会いの日から 別れがこんなに怖くて———

の歌詞がグッと胸に沁みた。
ベールにとってこの楽曲(「それだけが、生きる意味なんだ」)は特別なようで、毎回気持ちが入ってしまい普通のライブでも泣いたりするときもあるとMCで話していた。

MC後はセレクトコーナー。
アサミ、アミナ、カオリ、セラ、ミハルの「Go My Love」、アンナ、ベールの「女神さまのポイントカード」、アンナ、カオリ、カナ、セラ、ユミの「術式は誰かのために」と3曲を披露。「女神さまのポイントカード」の間奏の一言中には感極まってアンナが涙する場面も。「術式はだれかのために」は純情のアフィリアの楽曲の中で卒業ソングに位置するものであり、ベールから先輩メンバーだけで歌ってほしいとリクエストがあったようだ。

楽曲中に号泣していたアンナをいじったりといつものアフィリアの雰囲気のMCのあとは、アミナ、ベールがドレスアップして登場し、「エシカル~ありがとうを伝えたい~」を披露。二人の個性が際立ったドレスは、アミナは全身ピンクで花がいっぱい彩ったドレス、ベールは自身が大好きだというクラゲをモチーフにしたドレスであった。

二人のドレスの感想やブロマイド撮影の裏話などをMCで話した後はラストスパートへ!
「ココロノヒカリ」、「奇跡と魔法のクロニクル」、みんな大好き「魔法のチョコレート伝説」、「この世界に魔法なんてないよ」と続き、本編最後の楽曲「飛行実習〜Learn to Fly〜」へ。会場のファンの気合もマックスになり、ファンの想いを受け取ったメンバーたちも熱く歌いあげた。

楽曲が終わり、卒業するアミナとベールからのメッセージとなった。

ベール
「今までの5年間、メンバーとスタッフさんとセンパイ(ファンの総称)たちとあと家族や友人や仕事で関わってくれた皆さんのおかげで、この日を迎えることができました。普段、「みんなのヒーロー」って言って、みんなのヒーローになりたくて、みんな一人一人を元気にしたくて、アイドル活動をやっていたんですけど、どうでした?ヒーローになれてました?私をヒーローにしてくれたみんなが、私にとってのヒーローです。今日は宇宙一幸せです!本当にありがとうございました!」

アミナ
「こうして来てくださった皆さん、そして配信を見てくださっているみなさん、ほんとにほんとにありがとうございます。5年というのはすごいあっという間だったんですけど、ほんとにたくさんの方と出会うことができて、いろんな場所に行って、ほんとにほんとに普段生活しているうえで、こんなに人と出会うことはなかなかないと思うので、こうして私たちアフィリアメンバーを好きになってくれてほんとにほんとにありがとうございます。もう卒業ライブは終わりなんですけど、これからもアフィリアは続いていくし、私たちのことも応援し続けてくれると嬉しいなって思います。私たちのことをずっと忘れないでいてくれると嬉しいです。ほんとにほんとに皆さん、会いに来てくれて、ありがとうございました!」

「それでは以上、純情のアフィリアでした!」とアミナとベールが言い、本編が終了。
興奮冷めやらぬファンから早速アンコールが起こる。ライブでの声出しが再びできるようになって、ちゃんとした「アンコール」を聞くのは久しぶりだった。メンバーも同じことを思っていたようだ。

メンバーが出てくるとアンコール最後の一曲「Sing a World〜キミがくれた魔法〜」が始まった。出会いと別れを明るい曲調で歌い上げるこの楽曲のラスト

星は流れて 陽はまた昇る たとえサヨナラの日が来ても
僕は謳い続けるよ いつかまたどこかで キミにあえるように

という詞には、卒業していくアミナとベールに、同じ空の下きっとどこかで会うことがあるんだと思わせてくれた。

アンコールも終わり、本当に最後の挨拶が始まった。

ベール
「今日は本当にお集まりいただき、配信をご覧いただきありがとうございました。この5年間2018年2月23日に加入して、そのあとすぐにツアーが始まるということもあって、何度も何度も挫折しそうになって、心が折れそうになった時もあったんですけど、そんな時はメンバーみんなやスタッフさんやセンパイたちの声で、『もうちょっと頑張ろう、もうちょっと頑張ろう』って立ち直って、ここまで来ることができました。本当にありがとうございます。そして、アミナちゃん、今まで同期としていろんなことがあったけど、長いアイドル人生お疲れ様でございました。いつも優しくて、時にはちゃんと厳しいことを言ってくれて、包み込んでくれるアミナちゃんが同期としていてくれたから、ベールはここまでやってこれました。ありがとうございました。もちろんつらいことだけじゃなくて、楽しいことのほうが多かったし、ツアーも4回まわって、アルバムを含めたらCDは8枚もリリースさせていただいて、こういう経験ができたのもここにいるセンパイたちや配信を見てくれるセンパイたちの応援のおかげだと思ってます。私はいろんな感情がワーッてうごめくタイプなんですけど、普段の嬉しいとか楽しいとか、ときには悔しいとか悲しいの感情をセンパイたちと一緒に共有して、ライブでは『楽しい!』っていう感情を共有して、一緒に共感できてとってもとっても幸せな5年3ヵ月でした。皆さんの温かさと愛を受け取って、ベールはこれからも頑張っていけると思いますので、センパイたちもベールを思い出したときに心が温かくなってくれたらいいなと思ってます。思い出して、太陽みたいだったとか、一等星だったって思ってくれたら嬉しいなって思います。みんなのヒーローにしてくれて、本当にありがとうございました。平和を愛する正義の魔女っ子 みんなのヒーロー 夏目ベールでした!ありがとうございました!」

アミナ
「今日はほんとにほんとに、来てくださった皆さん、配信を見てくださった皆さん、ありがとうございます。5年活動してきたんですけど、ほんとにステージに立つのが大好きなので、ステージに立ってない自分をちょっと考えられなくて、卒業をするよっていうのもメンバーにもセンパイにもいつも明るく言ってたんですけど、ちゃんと考えちゃうと寂しくなっちゃうなと思って、ずっと明るく言い続けてたんですけど、こうやって卒業ライブを迎えて、こうしてみんなと今日を過ごすことができて、ほんとにほんとにアイドル人生悔いのないものになったんじゃないかなって思ってます。私は加入当初から、アミナちゃんはなんでもできるって言われるし、アミナちゃんなら大丈夫だよって言われるんですけど、でもやっぱりセンパイたちがいてくれたから、こうして今日まで頑張ってこれたし、後輩ができたからもっとしっかりしなきゃなって思うことができたし、センパイたちが会いに来てくれるから、毎日毎日ライブが楽しく感じることができてたんじゃないかなって思っています。ほんとにみんなもかけがえのない存在で、私と出会ってくれて、ほんとにほんとに幸せいっぱいです。今日は本当にありがとうございます。私の存在もずっとずっと心にお花を咲かせてもらえると嬉しいなと思うので、こんなアイドルがいたなって思い出してもらえたら、とってもとっても嬉しいです。今日はこうしてみんなと一緒に過ごせて、ほんとに幸せでした。今日はほんとにほんとにありがとうございました。純情のアフィリアの東城アミナでした!」

大きな花束とアルバムをもらい、最後の集合写真を撮影し、

「東城アミナ・夏目ベール卒業ライブでした!」と二人の声とともに終演した。

12期として加入して5年3ヵ月。その半分は普通に活動できない期間であったと思うが、それを乗り越えて作り上げられた二人とメンバー・センパイたちとの絆は固いものであったのではないだろうか。

13、14期の新たなメンバーと共に、これからも純情のアフィリアは走り続けていく。

 


純情のアフィリア ワンマンライブ
~東城アミナ・夏目ベール卒業公演~

2023年5月15日(月) 18:45開演
恵比寿LIQUIDROOM

M01:Like? or Love?
M02:Lost In The Sky
M03:スキハ無敵
~MC~
M04:究極アンバランス!
M05:La*La*Laラボリューション
M06:Embrace Blade
M07:転校ガール
M08:ヴィーナスと蒼き七つの海
M09:それだけが、生きる意味なんだ
~MC~
M10:Go My Love(アサミ、アミナ、カオリ、セラ、ミハル)
M11:女神さまのポイントカード(アンナ、ベール)
M12:術式は誰かのために(アンナ、カオリ、カナ、セラ、ユミ)
~MC~
M13:エシカル~ありがとうを伝えたい~
~MC~
M14:ココロノヒカリ
M15:奇跡と魔法のクロニクル
M16:魔法のチョコレート伝説
M17:この世界に魔法なんてないよ
M18:飛行実習〜Learn to Fly〜
~MC~
EN01:Sing a World〜キミがくれた魔法〜

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